配管のテストは大事な工程です。それぞれの装置ごとに配管後の検査をし、最終的に設備全体の検査をします。
指定工事店に必ず必要な検査用道具はテストポンプとされています。給水装置に定められた水圧を付加することで漏水の有無を検査します。
給水装置については従来は日本水道協会制定の17.5kgf/cm2と言う基準がありました、今でも使っている自治体があるでしょう。
他には配水管などの上水規格として7.5kgf/cm2と言う基準があります、また、JIS規格品では5kgf/cm2と10kgf/cm2の2種類の基準がありました。
水撃作用などの不慮の昇圧を考慮して、常水圧の3倍を目安とする場合が多いようです。常水圧は自治体によって違い、同じ自治体でも地域によって違います。
それぞれの地域性を考慮して定められているようです。最近では7.5kgf/cm2と10kgf/cm2を使っている自治体が多いようです。
配管途中の検査に、仕上げに使う水栓を使うわけには行きません、したがって仮設用のプラグ(栓)を使って水圧テストを行います。
最近はほとんどの給水装置で湯水混合水栓が使われていますので、仕上げ時に確実に湯水混合水栓を取り付けできるように、
給水と給湯のそれぞれの管口の向きと出面を調整する機能を持った仮設プラグがあります。また、配管途中の管では必ず管端に継手があるとは限りません。
そんなときはパイプの先に内拡式の仮設プラグを付けてテストします。
排水管の検査では管径に応じて少し小さめのボールを管内に転がしてテストするという方法があります。
一般家庭の配管では使われているのを見たことがありません。実際にそんなテストを実施している自治体もないと思います。
配管工の試験の時に使うくらいでしょうか。
昔、排水に鉛管を使っていた頃の名残で、鉛管を曲げたり枝を付けたり加工した際に元の径の何パーセント確保できているか検査したモノです。
最近は塩ビ管を使いますので、管が扁平することもなくあまり実用的でない検査となりました。
長い持ち手の付いた楕円形のハンドミラーです。排水管の区間ごとに設置されているマスからマスの間を鏡を使って点検します。
配管中のゴミなどが入っていないか、継手部などに以上がないかを点検します。
継手などの部品によっては締め付けるときのトルクが決められているモノがあります。
そんなときはトルクレンチを使って継手ごとに確認します。メモリの付いた正確な物も有りますが、
一定トルクになるとレンチが折れることで確認できるものが簡単です。
検査にはいくつか盲点があります。それはできあがった配管はほとんど見えないと言うことが先ず上げられます。 使っている材料や工法が基準に合っているかは後からではわかりません。 そのようなことがないように自治体によっては工事中の写真を提出するよう義務づけられています。 排水設備の検査では各合流点のマスで流れの状態を確認しますが、この時マスの蓋は当然すべて開いています。 排水設備の性能のうち勾配に次いで大事なのが2重トラップの防止なのですが、2重トラップ現象は蓋を開けた状態では確認できません。 また、分流式の地域では雨水が接続されていないかも重要な検査項目ですが、晴れの日の検査では確認が難しくなります。