止水栓を止めなくても出来る修理があります。また、水が漏れていると思っても実はそうではない場合もあります。 よく確かめて修理しましょう。
台所やお風呂などの水栓で首を振る部分の付け根のことです。ここから時々水漏れが発生します。 普段は圧力のかからないところなのですが、勢いよく出し過ぎることが多い場合やスパウトの先端に負荷となる市販のシャワー器具を付けた場合などに発生しやすくなります。 しかし、例え漏れが発生しても使っているときだけに漏れる箇所なのであまり気にしなくても良いのですが、限りある資源を大切に使うために修理をする方が良いに決まっています。
スパウトの付け根を分解すると左の写真のようになっています。
上は本体、下がスパウト部です。継ぎ目となる部分には3つの部品が使われています。
上の方から「Uパッキン」、「わり座金」、「袋ナット」です。「Uパッキン」はこの場合Uの字の切れ目が上を向いています。
「わり座金」はスパウトに浅く刻まれた溝にカチッとはまっていて、パッキンの押さえと袋ナットの座金を兼ねています。
「袋ナット」はスパウトを本体にねじ込む部品です。水漏れが発生する原因は、この「Uパッキン」が傷んでいる場合と、
スパウト自体がすり減って細くなってしまっている場合などが考えられます。
対処方法としては、「Uパッキン」を替えるか、スパウト自体を替えるかになります。
いつも開け閉めに使っている、ハンドル部分は良く水漏れの発生する部分です。 水栓コマがすり減って止水しにくくなるとついついきつく締め付けがちですが、これがハンドル部に思いのほかダメージを与えます。 閉まりが渋くなったら早い目に水栓コマを替えることが賢明です。
ハンドル部を分解すると写真の様になっています。
下が本体、上がスピンドル部と呼ばれるハンドル部分の部品群です。
上から、「ハンドル取り付けビス」、「ハンドル」、「袋ナット」、「三角パッキン」、「座金」、「スピンドル」と並んでいます。
止水しているのは三角パッキンですが、このパッキンもスピンドルとの接触部はU字形構造になっています。この場合U字形の切れ目は下に向いています。
ハンドル部からの少々の漏れは「袋ナット」をほんの少し増し締めしてやるだけで止まることがほとんどです。
その際にはハンドルを回しながら少しずつ増し締めします。締めすぎるとハンドルが固くなり使いにくくなってしまいます。
他にも止水栓を止めなくても出来る修理はいくつかあります。 例えばお風呂のシャワーホースの取り替え。シャワーホースは案外いたむ物ですね。 もうおわかりと思いますが、普段水圧のかかっていないところは止水しなくても修理できるわけです。 もちろん排水のための器具はすべて止水しなくても修理できます。:-)
それでは実際の部品の交換手順に移りましょう。